安部公房

日本の作家。1924年（大正13年）東京生まれ。幼少期を満州で過ごす。
東京大学医学部卒業後、シュルレアリスム的な作品を書きはじめ、1951年『壁?S・カルマ氏の犯罪』で第25回芥川賞受賞した。
その後『砂の女』で1963年に読売文学賞を、1968年にフランス最優秀外国文学賞を受賞。武田泰淳、堀田善衛、大岡昇平らと共に「第二次戦後派」と呼ばれた。
幼少期を満州で過ごしたことから、日本の伝統的な私小説とは一線を隔した作風であり、「無国籍作家」と称されることもある。ノーベル賞候補となるなど、世界に名を知られた日本の作家の一人でもある。その創作活動は小説だけにとどまらず戯曲、テレビやラジオドラマの脚本など多岐にわたった。
代表作はほかに『赤い繭』『緑色のストッキング』『他人の顔』など。